白色申告で減価償却費を計上する場合、やることは「収支内訳書」の「減価償却費」の項目に、今期発生した減価償却費の金額を記入するだけです。

 

しかし、その減価償却資産の取得価額、その減価償却資産の取得年月、その減価償却資産の償却方法、その減価償却資産の耐用年数、その減価償却資産の事業割合などを、記録としてきちんと残しておいたほうが、減価償却費の計算が簡単になります。

 

ですから、「青色申告の減価償却費の計算書」を使用することを、当ブログでは推奨します。

 

本記事では、白色申告の収支内訳書の減価償却費の項目に記入することを軸に、白色申告で必要な書類、白色申告で減価償却費の記入に必要な書類、青色申告の減価償却費の計算書の書き方について、詳しく紹介していきます。

 

本記事を読むだけで、白色申告の減価償却のやり方が全て分かるようになるはずです。

 

長文になりますが、頑張って付いてきて下さいね。

 

では、以下順を追って説明していきます。

 

目次

白色申告で必要な書類とは?

確定申告書B 第一表、 第二表  添付書類台紙

詳しくは、『国税庁が公表している確定申告書B』を御覧ください

 

白色申告で確定申告をされる方も、白色申告で確定申告をされる方も、どちらの方も「確定申告書B」を使用します。
私の顧問税理士は、略して「申告書」と呼んでいます。

「確定申告書B」に添付する各種控除関係の書類

詳しくは、『国税庁が公表している確定申告書B』を御覧ください

★収支内訳書(ここに減価償却費を記入!!)

収支内訳書に今期発生した減価償却費の金額を記入

以下の手順を踏むと、収支内訳書に減価償却費を簡単に記入出来ます。

①青色申告の減価償却費の計算書に減価償却費を記入する

②収支内訳書に減価償却費を記入する

白色申告で減価償却する場合は、今期発生した減価償却費を計算して、減価償却費の金額を収支内訳書に記入するだけです。

 

収支内訳書の以下の部分に、減価償却費を記入します。

 

白色申告の場合は、この部分に減価償却費が記入できれば、それで終了です。

 

しかし、減価償却費は、自動車やスマホやパソコンなどの減価償却資産を、いつ取得して、取得価額がいくらで、計算方法が定額法なのか定率法なのか、事業割合は何割なのか、こうしたファクターが、減価償却資産ごとに設定されています(自分で決めています)。

 

ですから、あなたが今お持ちの減価償却資産が何か、それらの減価償却資産の取得価額や取得年月などを、きっちり把握しておく必要があります。

 

そこで、本ブログでは、減価償却費を計算するために、青色申告で使う書類「青色申告の減価償却費の計算書」を活用することを推奨します。
青色申告の減価償却費の計算書」があれば、あなたがお持ちの減価償却資産と、それらの減価償却費の計算方法を簡単に、かつ完璧に把握することが可能になるからです。

 

青色申告と聞いて、難しそう、面倒くさそうと構えてしまうかもしれませんが、「青色申告の減価償却費の計算書」の書き方は非常に簡単ですので、気楽な気持ちで以下の内容をお読みください。

①青色申告の減価償却費の計算書に減価償却費を記入する

青色申告の減価償却費の計算書とは、以下の書類になります。

この青色申告の減価償却費の計算書の中で、以下の部分に1つずつ丁寧に記入していきます。

青色申告の減価償却費の計算書は、1つずつ丁寧に記入していけば、誰でも簡単に減価償却費を計算できるように構成されております。

 

青色申告の減価償却費の計算書の記入例を、以下に示します。

この、青色申告の減価償却費の計算書の各記入項目について、1つずつ説明していきます。

減価償却資産の名称等(繰延資産を含む) :青色申告の減価償却費の計算書

所有する減価償却資産の名称を記入します。

記入例)
乗用車、パソコン一式、冷蔵庫、ベッド、洗濯機、除雪機、トイレ、シュレッダー、エアコンテレビ・・・

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

 

減価償却資産とは、複数年に渡って使用するもので、時間の経過等によってその価値が減っていくものです。
上記の記入例で示したものは、全て、何年間も使用して、かつ、時間が立つとボロボロになっていくものですね。

 

また、これら減価償却資産は、国税庁が公表している『耐用年数表』に必ず載っています。
つまり、国税庁が公表している『耐用年数表』に載っているものは、減価償却資産であり、減価償却費として経費計上しなくてはならないということです。

面積または数量 :青色申告の減価償却費の計算書

所有する減価償却資産の面積または個数を記入します。
面積を記入することがあるので、個数でも少数第二位まで記入するのが一般的です。

記入例)
乗用車→1.00台
パソコン一式→1.00式
冷蔵庫→1.00台

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

取得年月 :青色申告の減価償却費の計算書

減価償却資産を購入した年月を和暦で記入します。

記入例)
乗用車を平成27年5月に購入。領収書には平成27年5月23日と書かれていた
→「27・5」と記入

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

㋑取得価額(償却保障額) :青色申告の減価償却費の計算書

減価償却資産の購入費用を記入します。

記入例)
乗用車の購入費用が1,890,000円で、領収書にもこの金額が記されていた。
→「1,890,000」と記入(カッコの上に記入)

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

 

所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書』を税務署に提出して、定率法で減価償却費を計算出来る方の場合は、カッコの中に、償却保障額を記入します。
償却保障額の計算方法は、『冷蔵庫の勘定科目は減価償却費。耐用年数など詳しく紹介!』の記事を参照してください。

㋺償却の基礎になる金額 :青色申告の減価償却費の計算書

普通は「㋑取得価額(償却保障額)」に書かれている金額と同じ金額を記入します。

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

 

私のように、耐用年数4年の中古車を事業用途に転換した場合は、未償却残高を記入します。
詳しくは、『中古車は税金対策に有効か?4年落ちのベンツの減価償却費を計算!』を御覧ください。

償却方法 :青色申告の減価償却費の計算書

「定額」と記入します。

「定額」とは「定額法」のことです。

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

 

所得税の棚卸資産の評価方法・減価償却資産の償却方法の届出書』を税務署に提出して、定率法で減価償却費を計算出来る方の場合は、「定率」と記入します。
「定率」とは、定率法のことです。

 

定額法と定率法の違いを調べたい方は、『冷蔵庫の勘定科目は減価償却費。耐用年数など詳しく紹介!』の記事を読み、実際に手を動かして、減価償却費を計算してみてください。

耐用年数 :青色申告の減価償却費の計算書

国税庁が公表している『耐用年数表』に従い、減価償却資産の耐用年数を記入します。

記入例)
耐用年数表『耐用年数(車両・運搬具/工具)』を見ると、普通乗用車の耐用年数は6年。

よって、「6」と記入します。

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

㋩償却率または改定償却率 :青色申告の減価償却費の計算書

減価償却資産の耐用年数の情報に基づき、国税庁が公表している減価償却率表『減価償却資産の償却率表』から「償却率」の値を探して記入します。

記入例)
普通乗用車の耐用年数は6年。
償却率表をみると、償却率は、0.167(定額法)、0.417(定率法)。

今回は、定額法で乗用車の減価償却費を計算するので、「0.167」と記入します。

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

 

定率法で減価償却費を計算される方の場合、今期計上する減価償却資産の減価償却費が、償却保障額を下回っている場合は、「改定償却率」の値を探して記入してください。
詳しい情報は『冷蔵庫の勘定科目は減価償却費。耐用年数など詳しく紹介!』の記事に載っています。

㋥本年中の償却期間 :青色申告の減価償却費の計算書

購入したのが前年度の場合は、分母が12の分数の上に「12」と記入します。
会計年度が1月1日~12月31日で、例えば、今年度の5月13日に普通乗用車を購入した場合は「8」と記入してください。
(月半ばに取得した場合は、1ヶ月使用したとみなします)

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

㋭本年分の普通減価償却費(㋺×㋩×㋥) :青色申告の減価償却費の計算書

「㋺償却の基礎になる金額」と、「㋩償却率または改定償却率」と、「㋥本年中の償却期間」の3つを掛け算して算出した金額を記入します。

記入例)
㋺償却の基礎になる金額:1,890,000
㋩償却率または改定償却率:0.167
㋥本年中の償却期間:8/12

㋭本年分の普通減価償却費(㋺×㋩×㋥) = 1,890,000×0.167×8/12 = 210,420

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

㋬割増(特別)償却費 :青色申告の減価償却費の計算書

「0」と記入します。

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

㋣本年分の償却費合計(㋭+㋬) :青色申告の減価償却費の計算書

「㋭本年分の普通減価償却費(㋺×㋩×㋥)」と、「㋬割増(特別)償却費」を足し算して算出した金額を記入します。

記入例)
㋭本年分の普通減価償却費(㋺×㋩×㋥):210,420
㋬割増(特別)償却費:0

㋣本年分の償却費合計(㋭+㋬) = 210,420 + 0 = 210,420

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

㋠事業専用割合 :青色申告の減価償却費の計算書

事業割合を記入します。

記入例)
普通乗用車を減価償却資産として計上しているが、子供の塾の送迎などでも使用しており、事業として使用しているのは80%と判断した場合
→「80」と記入

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

㋷本年分の必要経費算入額(㋣×㋠) :青色申告の減価償却費の計算書

㋣本年分の償却費合計(㋭+㋬)と、㋠事業専用割合を掛け算して算出した金額を記入します。

記入例)
㋣本年分の償却費合計(㋭+㋬):210,420
㋠事業専用割合:80

㋷本年分の必要経費算入額(㋣×㋠) = 210,420×80% = 168,336

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

㋦未償却残高(期末残高) :青色申告の減価償却費の計算書

期首の未償却残高から、「㋷本年分の必要経費算入額(㋣×㋠)」を引き算した金額を記入します。
期首の未償却残高は、前年度の青色申告の減価償却費の計算書の「㋦未償却残高(期末残高)」に記されています。
ここでは、今期に乗用車を購入して、今期初めて減価償却費を計算する場合で計算します。

記入例)
今期に乗用車を購入。
取得価額1,890,000。
期首の未償却残高:1,890,000
㋭本年分の普通減価償却費(㋺×㋩×㋥):210,420

㋦未償却残高(期末残高) = 1,890,000 – 210,420 = 1,679,580
今期の「㋦未償却残高(期末残高)」の金額1,679,580は、次期では「期首の未償却残高」になる。

 

実際に青色申告の減価償却費の計算書に記入してみましょう。

 

未償却残高の考え方については、『冷蔵庫の勘定科目は減価償却費。耐用年数など詳しく紹介!』の記事を参照してください。

摘要 :青色申告の減価償却費の計算書

記入不要です。

②収支内訳書に減価償却費を記入する

青色申告の減価償却費の計算書への記入は出来ましたでしょうか?

 

ここが終われば、後は、青色申告の減価償却費の計算書に記入した、今期発生した減価償却費の金額を、収支内訳書に書き写すだけです。

 

白色申告では、減価償却費は、収支内訳書の「減価償却費」の項目に記入するだけでしたね。

 

白色申告で使う収支内訳書の項目「減価償却費⑬」に、青色申告の減価償却費の計算書の「㋣本年分の償却費合計(㋭+㋬)」の合計額を記入すれば、それで終わりです。

 

実際に、やってみましょう。
こちらの図を御覧ください。

 

このように、まずは、青色申告の減価償却費の計算書に、あなたがお持ちの減価償却資産を、一つ一つ丁寧に書き出して、減価償却費を計算していきます。

そして、青色申告の減価償却費の計算書の「㋣本年分の償却費合計(㋭+㋬)」の合計額を計算します。

最後に、青色申告の減価償却費の計算書の「㋣本年分の償却費合計(㋭+㋬)」の合計額を、白色申告で使う収支内訳書の項目「減価償却費⑬」に書き写せば終了です。

白色申告で減価償却するときのポイントをおさらい

以上、白色申告で減価償却する時の手順を全て紹介しました。

 

やることは、たった2つだけです。

①青色申告の減価償却費の計算書に減価償却費を記入する

②収支内訳書に減価償却費を記入する

この手順を守れば、誰でも簡単に、白色申告の減価償却費を計算できます。

 

青色申告の減価償却費の計算書に書くのが、一番面倒くさいですが、慣れてしまえばさほど難しくはありませんので、是非ご活用ください。

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